(定義)
第二条 この法律において「北方地域」とは、歯舞群島、色丹島、国後島及び択捉島をいう。
2 この法律において「北方領土隣接地域」とは、北海道根室市(歯舞群島の区域を除く。)、野付郡別海町、標津郡中標津町、同郡標津町及び目梨郡羅臼町の区域をいう。
(北方領土問題等の解決の促進を図るための基本方針)
第三条 主務大臣は、第一条の目的を達成するため、外務大臣その他の関係行政機関の長に協議して、北方領土問題等の解決の促進を図るための基本方針(以下「基本方針」という。)を定めるものとする。
2 基本方針に定める事項は、次のとおりとする。
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(北方領土問題その他北方地域に関する諸問題についての国民世論の啓発)
第四条 国は、基本方針に基づき、北方領土問題その他北方地域に関する諸問題についての国民世論の啓発を図るために必要な施策を推進するものとする。
(北方地域元居住者に対する援護等)
第五条 国は、北方領土問題が未解決であることに起因して北方地域元居住者の置かれている特殊な事情及び北方領土問題の解決のための諸施策の推進を図る上において北方地域元居住者の占める特別な地位にかんがみ、基本方針に基づき、第十条に定めるもののほか、北方地域元居住者に対する援護等の措置の一層の充実強化を図るために必要な財政上の措置その他の措置を講ずるものとする。
(北方領土隣接地域の振興及び住民の生活の安定に関する計画)
第六条 北海道知事は、北方領土返還運動の拠点である北方領土隣接地域を安定した地域社会として形成するのに資するため、基本方針に基づき、北方領土隣接地域の市及び町の長の意見を聴いて、北方領土隣接地域の振興及び住民の生活の安定に関する計画を作成し、主務大臣に協議し、その同意を求めることができる。
2 前項に規定する計画に定める事項は、次のとおりとする。
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(特別の助成)
第七条 振興計画に基づいて、北方領土隣接地域の市又は町が国又は北海道から負担金、補助金又は交付金の交付を受けて行う事業(北海道から負担金、補助金又は交付金の交付を受けて行うものにあつては、北海道が負担し、若しくは補助し、又は交付金を交付するために要する費用の一部について国が負担し、若しくは補助し、又は交付金を交付するものに限る。)のうち、次に掲げる事業(災害復旧に係るもの、当該事業に係る経費の全額を国又は北海道が負担するもの及び当該事業に係る経費を北方領土隣接地域の市又は町が負担しないものを除く。)で政令で定めるもの(以下「特定事業」という。)に係る経費に対する国の負担又は補助の割合(北方領土隣接地域の市又は町に対する負担又は補助のために北海道が要する費用の一部を国が負担し、又は補助している場合にあつては、国の負担金又は補助金の当該特定事業に係る経費に対する割合)については、新産業都市建設促進法等を廃止する法律(平成十三年法律第十四号)による廃止前の新産業都市建設及び工業整備特別地域整備のための国の財政上の特別措置に関する法律(昭和四十年法律第七十三号)第四条、第五条第二項から第四項まで及び第七条の規定の例による。ただし、同法第四条第一項、第三項及び第五項並びに第五条第二項中「関係市町村」とあるのは、「北方領土問題等の解決の促進のための特別措置に関する法律第二条第二項に規定する北方領土隣接地域の市又は町」とする。
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(財政上の配慮等)
第九条 国は、前三条に定めるもののほか、北方領土隣接地域の振興及び住民の生活の安定を図るために必要な財政上、金融上及び技術上の配慮をしなければならない。
(北方領土隣接地域振興等基金)
第十条 北海道は、北方領土問題が未解決であることによる特殊事情に起因する諸問題の解決に資するため、北方領土隣接地域の市若しくは町又は北海道の区域内の公共的団体等が行う振興計画に基づく事業、北方領土問題その他北方地域に関する諸問題についての世論の啓発に関する事業及び北方地域元居住者の援護等に関する事業(国の補助又は負担を伴わないものに限る。)のうち、次に掲げるものに要する経費の一部を補助するため、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百四十一条の基金として、北方領土隣接地域振興等基金を設けることができる。
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(北方地域の村の長の権限に属する事務)
第十一条 当分の間、北方地域(歯舞群島を除く。以下この条において同じ。)に本籍を有する者についての戸籍事務は、他の法令の規定にかかわらず、法務大臣が北方領土隣接地域の市又は町の長のうちから指名した者が管掌する。
2 当分の間、北方地域に本籍を有する者についての住民基本台帳法(昭和四十二年法律第八十一号)第九条第二項の規定による通知及び同法第三章に規定する戸籍の附票に関する事務は、他の法令の規定にかかわらず、総務大臣及び法務大臣が北方領土隣接地域の市又は町の長のうちから指名した者が管理する。
3 前二項に定めるもののほか、当分の間、北方地域の村の長の権限に属する事務のうち政令で定めるものは、他の法令の規定にかかわらず、北海道知事が北方領土隣接地域の市又は町の長のうちから指名した者が行う。
4 前三項の事務を行うにつき必要な事項は、政令で定める。
(主務大臣)
第十二条 この法律における主務大臣は、北方領土隣接地域の振興及び住民の生活の安定に関する事項については国土交通大臣、その他の事項については内閣総理大臣とする。
附則
(施行期日)
第一条 この法律は、昭和五十八年四月一日から施行する。
(この法律の失効)
第二条 この法律は、北方地域が返還された日の属する年度の三月三十一日に、その効力を失う。
(特例適用期間における特別の助成についての規定の不適用)
第三条 第七条の規定は、行政改革を推進するため当面講ずべき措置の一環としての国の補助金等の縮減その他の臨時の特例措置に関する法律(昭和五十六年法律第九十三号)第一条に規定する特例適用期間における各年度の予算に係る国の負担金又は補助金(当該特例適用期間経過後の年度に繰り越されたものを含む。)については、適用しない。
(北方領土隣接地域振興等基金の財源に充てるための資金に係る補助金の交付)
第四条 国は、第十条第二項の規定により北海道に対して交付すべき補助金については、昭和五十八年度から十年度以内を目途として交付するものとする。